07山菜ばなし
ミ> 専務さん、「たけのこのお刺身」って食べたことありますか?
専> 「お刺身」だから生で食べるんですよね?うーん、ないですけど。
ス>マ> 私たちもないですね。
ミ> 採りたての「たけのこ」の穂先のところだけなら、生のまま「お刺身」で食べられるんです。一本のうちほんのちょっとだけなんですが。
専> 「ヒラメのエンガワ」みたいなもんですかね。すごく贅沢な感じがします。「あく抜き」がいらないのは簡単でいいですけど。「あく抜き」が必要な山菜っていうと、何があげられるんでしょう?
ミ> 代表的なのは「たけのこ」「ワラビ」ですね。「たけのこ」は「お米のとぎ汁」か「米ぬかを入れた水」で煮てから、そのまま冷まして。「ワラビ」は「灰」や「重曹」で。あと、「山うど」「ふき」「山竹」は、水にさらして「あく抜き」しますね。
専> 「ワラビ」の「灰」って火鉢の「灰」ですね?
ミ> 採った「ワラビ」の上に「灰」をかけるんです。で、その上に熱湯をつかるぐらいかけて、二晩おく。その後、水にさらして「あく抜き」完了です。「灰」が一番いいみたいですよ。でも今どき「火鉢」っていってもないですもんねえ。「重曹」で代用です。
専> 「あく抜き」無しグループは?
マ> 「ギンブキ」「タラノメ」「コゴメ」「ヨシナ」「ウドブキ」「ふきのとう」なんかですね。特に「あく抜き」しません。
専> 亡くなったM商店のおばあちゃんが、競売で買った「ふき」とか「ヨシナ」の皮を、競売後も残って根気よく手で剥いてたの思い出します。「ヨシナ」って茹でると色が変わるんですよね。
ミ> 飴色っぽい鈍い色から、すごく鮮やかな緑に変わります。「さざなみ和え」、おいしいですよね。
ス> あと、特に人気のある「ウドブキ」は、「山菜の王様」っていいますよね。
マ> 好きな人はホント好きですからね。固定ファンがいる。
ミ> 先週まとまった量が出荷された時に、ある買参人の方が競売でどーんと買ったんですね。翌日お聴きしたら、一日で全部売り切ったって。好きな人にはたまらない風味なんでしょうね。
専> 「ウドブキ」もそうでしたが、ブログで一品づつ取り上げたものを振り返ると、「おひたし」がおすすめってものが多かったですね。あと、「天ぷら」。
ス> 山菜って全般にもともと強烈な味があるわけじゃないですよね。シンプルな調理で、食感や香り、風味とか希少性を楽しむものなんだと思います。
(おわり)
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