春の豆ばなし
専:ものの本によっては「空豆」が今頃の旬の産物の代表みたいに取り上げられているんですけど、うちの旅物の「空豆」の入荷量はそんなに多くないですよね。
ス:どちらかというと、あまり買うことのない、お高い野菜のイメージですね。「空豆」を「つめの豆」っていいませんか?あら、言わない?
専:「空豆」の黒いところから「つめ」を立てて皮をむくからですかね。
糸魚川はあまり「空豆」を食べない地域性なのかな。
「空豆」。市場では「天豆(てんまめ)」とも。
ミ:そんなことはないでしょう。地場ものでは「一寸(ちょっと)豆」とか「皮豆」という名前で、大きい「サヤ」から取り出した豆だけを袋に入れたものが、たまに出荷されます。「サヤ」を取っちゃうと、カサがすごく減りますよね。
ヤ:豆類でよく食べるのは、「絹さや」ですね。家で作っていたので、収穫時期になると食べ切れなくて、追われるように毎日食べてました。今年は作らなかったのでそれはないですが。
「きぬさや」
専:作ったり、作らなかったりするんですね。
ヤ:今年は何を作るかとか、何を増やして何を減らすかとかを家族で話し合って決めます。
専:家族会議で!
ヤ:作物を作るのは私の親ですけど、料理を作るのは私なので。要望を盛り込んでもらうんです。昨年作り過ぎたので、今年は「絹さや」はパスとなってしまいました。
でも豆類は今の時期の食卓に「緑」を添えるのにいいんです。もう少し後の時期になると、「ほうれん草」とか葉ものに代わっていくわけですが。
わが家はほとんど野菜を買わないで家庭菜園のもので済ませてますので、その時期時期で食べる野菜も変わっていきます。
専:野菜の自給自足だ。
ヤ:時期によっては、ですけど。なので、あまり野菜を買うことはないんです。
専:なるほど。で、「絹さや」は、どうやって食べるんですか?
ヤ:一度にたくさん食べる時は、ゴマ和えで。ちょっと柔らかめに茹でます。
ふだんは、みそ汁の実にしたり、さっと茹でてマヨネーズ和えなどで。
マ:わが家でも以前作っていたのでよくわかります。
花が咲いて、実が生りはじめると、わーっと採れるんですよね。
うちなら「絹さや」は「卵とじ」とか。
ス:「絹さや」と「じゃがいも」のみそ汁もおいしい。あまり(絹さやの)量は食べられないかもしれませんが。
マ:「絹さや」を遅採りにすると、サヤの中の豆が大きくなります。「実(み)入り」と呼んでましたが、それを甘じょっぱく煮て食べてました。中の豆がこぼれないように、「スジ」は取りません。食べながら「スジ」を出していました。かなり昔の話ですけどね。
専:はいはい。「実(み)入り」の話題は、前にありましたね。
マ:子供の頃、「小豆」の若い、青いのを採って、サヤごと茹でて、歯でしごきながら「おやつ」に食べてました。
あんまり昔の話なので怪しいですけど、たしか、「ゆでぼや」と言ってたと思います。
専:「ゆでぼや」ですか。豆スナックの元祖ですね。
豆類は「枝豆」は言うに及ばず、酒肴にもいいですよね。
「モロッコいんげん」をオリーブ油でじっくり焼いて、塩とバルサミコ酢で食べるのが私のお薦めです。簡単で、おいしいんです。
いつのまにか「夏の豆」の話になってしまいましたけど、どうもありがとうございました。
(おわり)
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家庭菜園
家庭菜園に興味がある方は是非みてください。
家庭菜園でいろいろなものを作ってください。
中の豆がこぼれないように、「スジ」は取りません。食べながら「スジ」を出していました・・・これは面白い食べ方、合理性がいい 早速試してみたいです 実入りきぬさやを売っていないかなあ
モロッコのオリーブオイルにバルサミコ酢お洒落ですねえ 挑戦したいです
新鮮野菜は何も味付けしなくても「うまい」の一言
Mさんコメントありがとうございます。
普通の「絹さや」を料理する時はみなさん「スジ」を取るそうです。念のため。
野菜料理のお好きな方とお見受けいたします。
いろんな野菜のオススメの料理法があればお寄せ下さい。
ご紹介させていただきます。