山菜水煮ばなし
し:年末に集中して出荷される各種「山菜水煮」ですが、今年は出荷量が少なかったのか、全般に好値で取引されていました。
マ:「うど」、「うどぶき」、「わらび」、「ぜんまい」、「よしな」「あざみ」など。「お祭り」や「祝い膳」の時に「山菜の煮物」は
欠かせないものですね。
し:私は自分で使ったことがないので、よくわからないのです。
春に収穫した山菜を塩漬けにして保存しておいて、水につけて戻す
ということでいいでしょうか。
ミ:塩漬けの山菜をいったん煮ます。そのまま冷ましておき、
そのあと水にさらすんですが、何度か水を換えます。
塩漬けの段階では重しで押された状態ですが、「戻し」の過程で又ふくらんできます。これが「水煮」として市場に出荷される状態ですね。
「煮物」なら、戻した山菜を調味しながら煮付けてできあがりです。
し:山菜も何種類かありますよね。それぞれ別に煮るものですか。
ス:それはその家によるのでは。わが家は別々に煮てますね。
香りが移るということで。
マ:私は一緒に煮てますけど大丈夫ですよ。今回は「わらび」「うど」
「よしな」を煮ましたが、うまくできたと思います。
ヤ:うちは「フキ」だけで煮ました。ただ「山菜」は年中日常的に食べているので、あまり特別な感じはないですね。
マ:戻し方も重要で、戻し過ぎて「ぶよぶよ」になっても
おいしくないものです。
ミ:塩を出しきらないで、少し残し目にすると硬さがしっかりするんです。「わらび」は特に意識しますね。
ヤ:うちは戻した「わらび」を千切りにした「きゅうり」「人参」
「さざなみ」と浅漬けにして食べます。
し:一回塩漬けから戻したものを、もう一回漬け直すんですね。
戻さないでそのまま使ったらどうですか。
マ:それはとても食べられません。しょっぱすぎます。
塩の固まりみたいなものです。
ミ:今年は「山菜水煮」が、すごい人気で高値がついてましたけど、
出荷の状態にするまで、つまり山菜を収穫して、塩漬けにして、
また戻して、という一連の手間は、それは大変なものです。
高い値段が出て当然、という気もします。
ス:最近はこの辺でも山に熊がよく出ますからね。気をつけないと。
マ:お金もかかります。塩漬けの時に使う「塩」はものすごい量ですよ。
し:市販のものは原料が海外のものもあるようですけど、
うちの市場に一般で出荷されるものは、間違いなく
糸魚川産の山菜を使ってますよね。そういう部分で
人気があるのもわかります。
今後も需要期に、たくさん出荷いただくように呼びかけていこうと思います。
ありがとうございました。
<おわり>
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